今週の名言・一言・つぶやき
「日本人はいま戸惑いのなかにいる。ギアチェンジがうまくいかない人が多い。昔のように振る舞っても、空まわりを繰り返すばかりだ。しかし自負もある。豊かだった日本の残影にすがろうとする。その姿は、ときに没落貴族のようにも映る。(「生きずらい日本人を捨てる」から下川裕治著:旅行作家)」

990年、”12万円で世界を歩く”で旅行作家としてデビュー以来、約30年間バックパッカースタイルで旅をし、多くの著書を出している下川裕治さん。これまで訪ねた国は70カ国以上。一番親しみを感じている国はタイで、「アリとキリギリスって寓話があるけど、タイって、冬がこないキリギリスみたいな暮らしができる国なんだと。また、『日本人は、ゆとりと浪費を混同しているのではないか、と思えてくる。とも。

今週の名言・一言・つぶやき
「年を重ねただけでは人は老いない。理想を失うときに初めて老いがくる。(サミュエル・ウルマン:実業家・詩人)」

昨日は敬老の日、1966年に9月15日を祝日として制定されたが、ハッピーマンデーの導入で2003年から9月の第3月曜日に変更。9月15日となるのは11年ぶりだった。高齢者は3619万人で、総人口の29%は過去最高。女性が2051万人(女性人口の34%)、男性は1568万人(男性人口の26%)だとか。私は78歳、理想までなくとも目標は持ちたいものだ。

今週の名言・一言・つぶやき
「昔は何もなかったが何かがあった。今は何でもあるが何かが足りない。(酒井義一 :大谷派存明寺住職)」

【酒井氏の法話より】本当に、私たちは何を欲しているのでしょうか。 物はあふれるほどありますが”本当に必要なものは何か”と問われると、それが何か分からない。これは貧しさなのだと思います。 私は、こうしたことを現代社会の課題として実感しています。どれほど時代が豊かになっても、人間は人間関係のなかで悩みを抱えるものです。 そして、言葉では表せない痛みや空虚さを感じながら生きています。 人が抱える、好ましくないと思えるようなさまざまな問題…… 実はそうした苦しみこそが『さあ、道を訪ねていこう』と、私たちを前へと押し出してくれる力になるのだと教えられた。

今週の名言・一言・つぶやき
「やがて死ぬけしきは見えず蝉の声(芭蕉:俳人)」

芭蕉は「蝉の鳴き声は、やがて死を迎えるにもかかわらず力強く響き渡っている」と詠んでいるが、今年の猛暑は蝉にとってなんと過酷で哀しい夏だったのか。最も暑さに強いクマゼミも35度を超えると活動が鈍るという今年の猛暑。我が家は里山の近くにあるが、今年は蝉の鳴き声をほとんど聞かずに9月を迎えてしまった。気温が高すぎるとセミが活動を停止したり、暑さに耐えきれず死んでしまったりするという。専門家は、セミの減少は長期的なトレンドになるのか、それとも今年の気象状況が一時的に影響しただけなのか調査中だが、セミの幼虫は、羽化の条件が悪いと翌年以降に羽化を「延期」することがあるため、今後も調査が必要だという。

今週の名言・一言・つぶやき
「不可能は神が決める。しかし不可能を可能にするのは人間の意志のみだ。(ジム・アボット:右手欠損の元大リーガー投手)」

彼は、巧みにグラブを持ち替えて、左手のみで投球、捕球、送球。それでも、守備は平均以上であったという。ノーヒットノーランを達成する等大リーガーでの通算87勝をあげた。そのアボット氏と重なるような選手が、今夏甲子園で見られた。県岐商の横山温大選手。生まれつき左手の指がないとは思えないほど、攻守に活躍が光った。左腕よりひと回りも太い右腕。180kgのバーベルを担ぐという驚異的な筋力は、彼の並外れた努力の証である。ひたむきに白球を追う横山君の活躍もあって県岐商業はベスト4入りした。彼は「ハンデがあっても、戦える姿を見せたいんです」と爽やかだった。

今週の名言・一言・つぶやき
「沢山の兵員と優秀な武器だけで戦争は勝てるものなのか。そんなことを信じてる人たちを……腹の底からケイベツしたい(殿山泰司:俳優- 1989年没)」

中国の戦線を5年近く「引っぱりまわされ」、たった一人の弟も旧ビルマで亡くした俳優。戦後多くの遺族が強いられた憂き目も思うと、「悲しみとイキドオリ」はついぞ消えないという。自国を「自分たちを幸せにしてくれるすばらしい国」と思える国民には、外交も戦争も「取引(ディール)」などではありえない。『三文役者のニッポン日記』から。鷲田清一氏の”折々のことば(7/28付け朝日新聞)より。
今年は終戦80年。他に戦争に関する言葉をいくつか。☆政治は血を流さない戦争であり、戦争は血を流す政治である(毛沢東)☆どんな征服も憎しみを生む。敗れた者たちが不幸に見舞われることになるからだ(釈迦)☆弱い者ほど相手を許すことができない。許すということは強さの証だ(マハトマ・ガンジー)☆人類は戦争に終止符を打たなければならない。さもなければ、戦争が人類に終止符を打つことになるだろう(ジョン・F・ケネディ)

今週の名言・一言・つぶやき
「悲しみを通さないとみえてこない世界がある。(東井義雄:教育者、浄土真宗僧侶)」

【お寺の掲示板から】この言葉は東井義雄氏の言葉です。深い悲しみを経験することは、他者の苦しみ、痛み、そして悲しみに対する想像力を養います。仏教の「慈悲」における「悲」は、深いあわれみの心や苦しみを取り除くことを意味します。悲惨な戦争をはじめ、この世界は大小の争いが絶えません。争いによって深く傷ついた人々のもとへ飛んで行き、いたわることはできなくても、せめて心を向け、小さくても何らかの行動をする。悲しみから生まれる共感こそが自他をつなぎ、激動する世界に安心をもたらす希望の光になるのかもしれません。(浄正寺:大分県中津市)

今週の名言・一言・つぶやき
「笹の葉が無くても、願い事を短冊に書いてみようか。そして七夕の夜、夜風に踊らせてみようか (加藤登紀子のひらり一言から)」

冒頭の言葉に続き彼女は「心に思うことはどんなことでも、言葉にしたり、声に出したりしたほうがいい。窓を開けて遠くに飛んでいくようにね!」と言う。飛騨地方では、七夕を旧暦の8月7日に行う風習が残っているが、孫は明後日の短冊に何を願うのだろうか 。

今週の名言・一言・つぶやき
『「タイやヒラメの時間」が必要!「竜宮城」には「時間を瞬間に変える魔法の力」があったのね!(加藤登紀子のひらり一言から)』

そして加藤さんはこう続ける「浦島太郎は”タイやヒラメ”と遊んでいる間、歳をとらなかったのよ。音楽、映画、旅行、本……。魔法の時間、いっぱい見つけよう!」と。
ところで、2024年の日本人の平均寿命は女性が87.13歳、男性が81.09歳だとか。私は平均寿命まであと3年ほどだが、浦島太郎になって100歳まで生きようかな。

今週の名言・一言・つぶやき
「感動、感激にかねはかかりません。社会的な地位や肩書も一切関係ありません。(相田みつを:詩人・書家)」

臨済宗円覚寺派管長の横田南嶺さんと天台宗圓融寺住職の阿純章さんの対談から
『(横田)ある雲水が感想文で、私について「老師は座禅を喜んで実践されており、そのお話も感動をもって生き生きと語ってくださる。そうした老師の姿を見て、素晴らしいと思いました」と書いていました。それを読んで、なるほどと感じました。彼らに伝わるのは“感動”なのだと気づいたのです。いくつになっても日々研鑽を積み、新しいことに挑戦して、そこから得た感動を伝えていきたいと思っています。(阿)確かに「感動」という言葉はありますが、「知動」という言葉は聞きません。それは、人を動かすのが知識ではなく、感じたものだからではないかと私も思います。私は、自坊が運営する幼稚園で十年近く子どもたちと向き合ってきましたが、彼らの心に届くのは、何かに共感したことや「面白い」と感じたことなどです。感動こそが教育の根幹なのだと、実感しています。』