今週の名言・一言・つぶやき
「昔は何もなかったが何かがあった。今は何でもあるが何かが足りない。(酒井義一 :大谷派存明寺住職)」

【酒井氏の法話より】本当に、私たちは何を欲しているのでしょうか。 物はあふれるほどありますが”本当に必要なものは何か”と問われると、それが何か分からない。これは貧しさなのだと思います。 私は、こうしたことを現代社会の課題として実感しています。どれほど時代が豊かになっても、人間は人間関係のなかで悩みを抱えるものです。 そして、言葉では表せない痛みや空虚さを感じながら生きています。 人が抱える、好ましくないと思えるようなさまざまな問題…… 実はそうした苦しみこそが『さあ、道を訪ねていこう』と、私たちを前へと押し出してくれる力になるのだと教えられた。

今週の名言・一言・つぶやき
「悲しみを通さないとみえてこない世界がある。(東井義雄:教育者、浄土真宗僧侶)」

【お寺の掲示板から】この言葉は東井義雄氏の言葉です。深い悲しみを経験することは、他者の苦しみ、痛み、そして悲しみに対する想像力を養います。仏教の「慈悲」における「悲」は、深いあわれみの心や苦しみを取り除くことを意味します。悲惨な戦争をはじめ、この世界は大小の争いが絶えません。争いによって深く傷ついた人々のもとへ飛んで行き、いたわることはできなくても、せめて心を向け、小さくても何らかの行動をする。悲しみから生まれる共感こそが自他をつなぎ、激動する世界に安心をもたらす希望の光になるのかもしれません。(浄正寺:大分県中津市)

今週の名言・一言・つぶやき
「愛がご馳走なら、信頼は米の飯だ。(大宅壮一:ジャーナリスト・評論家、1970没)」

凶作でも無いのに米不足騒動、備蓄米が二千円で販売とのニュース。今週は米に関する気になる言葉を。①「面くらう 米の高値に 麺食らう(今年の第一生命のサラリーマン川柳)」。②タレントの清水ミチコさんが、江藤前農相の失言を替え歌で八代亜紀の「舟唄」を「米唄」としてYouTubeで歌っている。『お米は貰った物がいい~もとから買った事が無い~売る程沢山あるがいい~大臣無口なほうがいい~しみじみ聞けばしみじみと~発言どれもまずすぎる~まさか令和の米闇騒ぎ~自白するようにスラスラと清き一票と米農家の一俵と農林水産省二つとも貰う~断腸ネ~』

今週の名言・一言・つぶやき
「たった一言が人の心を傷つける。たった一言が人の心を温める(北原白秋:詩人)」

言葉の選び方や伝え方によって、相手に与える影響は大きく異なる。否定的な言葉や、相手を責める言葉は、相手の心を傷つけ、自信をなくさせてしまうことがある。一方、励ましの言葉や、相手の頑張りを褒める言葉は、相手の心を温め、やる気を引き出すことができる。言葉の力は非常に大きく、ちょっとした言葉が人を傷つけたり、心を温めたりする。

今週の名言・一言・つぶやき
「花びらは散っても花は散らない形は滅びても人は死なぬ。(金子大栄:真宗大谷派僧侶、仏教思想家)」

桜の開花日などを観測する基準木がある。高山市の開花宣言の基準木は、飛騨高山の人気観光スポットである「赤い中橋」の袂にある「中橋の桜」だが、今年の桜開花宣言は春祭りの4月15日だった。そして、その桜は今満開だ。ところで金子大栄師は、人は死ぬことによって肉体的には消えても、その人の死をかなしみ、「いたみ」「とむらう」者がいるかぎり、その人の「花」は散らない。花びらが散っていくのであって、花そのものはまた来年再来年、その時期に咲いてくると教える。

今週の名言・一言・つぶやき
「嘘を大声で、充分に時間を費やして語れば、人はそれを信じるようになる。(アドルフ・ヒトラー:ナチスの指導者-没年1945年)」

アメリカ大統領の政策や演説などが「嘘か誠か虚言か」でメディアを賑わしている。 今日はエイプリルフールだ。嘘に関わる言葉をいくつか。☆嘘には二種類ある。過去に関する事実上の嘘と未来に関する権利上の嘘である。(ルソー嘘:哲学者-没年1778年)☆嘘つきがいつでも必ず嘘をつくとしたら、それはすばらしいことである。(エミール・オーギュスト・シャルティエ:哲学者-没年1951年)☆人々がいつでも、正直なことをいうのはなぜか。神が嘘を禁じたからではない。それは、嘘をつかないほうが気が楽だからである。(ニーチェ:哲学者-没年1900年)☆嘘は、生き続けることなどできない。(ング牧師:没年1968年)。

今週の名言・一言・つぶやき
「豊かだから施すのではない.施すから豊かになるのだ。(お寺の掲示板から:真宗大谷派超覚寺:広島市)」

仏教では、布施をするときに大切な心が3つあると教える。①自分がしてやったという思い上がりの気持ちをもたない。②見返りをもとめない。③後悔をしない。(施しを通じてそのご縁を温めることが、今こそ必要で、施しも食べ物やお金だけでなく、親切、笑顔など、色々ある。自分の身の丈でできる施しでご縁を温め、みんなで豊かになっていくことこそ、真の豊かさと言えるのではないでしょうか)と

今週の名言・一言・つぶやき
「教えぬに決して上見ぬ 藤の花 ただ足ることを 知りて咲くらし(古歌)」

藤は不死につながることから長寿や子孫繁栄の花とも言われる。その藤の花を隣町の「安望藤園」で楽しんできた。樹齢約130年の藤が5本あり、藤棚には優しい紫色に囲まれた花が咲き、甘い香りが漂っていた。藤の花はなぜ紫色なのだろう。明治の作家斎藤緑雨は、「青皇の春と、赤帝の夏と、行会の天(ゆきあいのそら)に咲くものなれば、藤は雲の紫なり」と。青い春と、赤い夏とが出会う空に咲くから、藤の花は紫色なのだ、とジョークを記している。

今週の名言・一言・つぶやき
「僕はいつも人が評価してくれることに感謝してる。職に就けてくれたことに感謝してる。だから死に物狂いでやらなきゃいかん。中西太(プロ野球:2023,5.11没)」

11日は中西太さんの一周忌だった。「投手の肩口を抜けた打球がバックスクリーンを越えていった」。「ベンチ前で素振りをすれば相手側のベンチまで音が聞こえた」。どこまで本当か分からないような逸話があった。“怪童”と呼ばれ豪快なスイングで弾丸ライナーを放ち、鉄腕・稲尾和久、青バットの大下弘らとともに西鉄ライオンズの黄金期を支えた人だった。

今週の名言・一言・つぶやき
「目をつぶっていると神様が見えた/うす目をあいたら神様は見えなくなった/はっきりと目をあいて神様は見えるか見えないか/それが宿題(谷川俊太郎詩集「宿題」から)」

米・露・仏・豪国など、一般的に学校での宿題が出ないという国が多く、出てもわずかなプリントだったり、読書だったり。仏では、子供の過労のリスクを回避するためなどの理由で宿題を禁止しているという。ところで戦争や社会不安、政治不信に覆われる今の時代、神様が見えなくとも信じるものを持ち続けられるかが問われているが、ウクライナやガザ地区では、暗闇の中戦争に脅えながら、神様を見ようとする多くの子ども達がいる。この宿題には誰か答えて欲しい。