動詞の「怒る」「取る」の否定形は「怒らない」「取らない」。それなら「あるの」否定形は「あらない」ではないかと調べた国語研究者がいたが「あらない」の使用例はなかったという。事実や現象がないことを証明する事は難しい。存在が確認出来ないとしていた加計学園関連の記録文書が再調査によって見つかったのは昨年。そして今月、参院予算委員会で、これまで「すべて廃棄した」としていた学園との交渉記録について、資料が残っていたことを理財局長が認めた。ダメでないものは破棄していなかったのだ。文法上「あらない」はないが、検討違いを意味する「あらぬ」という表現は使われる。総理や夫人への「あらぬ疑い」は晴れていない。
働くとは傍(ハタ)が楽になるとよく言われる。日本生産性本部の調査による、今年の新入社員の意識調査によると。「働く目的」では「楽しい生活をしたい」が過去最高を更新(42.6%)し、「自分の能力をためす」は過去最低を更新(10.9%)。「社会に役立つ」も減少傾向(9.2%)。「人並み以上に働きたいか」では、過去最高だった昨年度より減少したものの「人並みで十分」が高い水準を維持(57.6%)。「若いうちは進んで苦労すべきか」では「好んで苦労することはない」が過去最高(29.3%)だった。
ナンテン 花言葉「私の愛は増すばかり」「良い家庭」
国際非政府組織(NGO)によれば、世界長者番付1位は前年に続いてアメリカのビル・ゲイツで、資産は750億ドル(約8.5兆円)だった。世界で最も裕福な8人が保有する資産は、世界の人口のうち経済的に恵まれない下から半分にあたる約36億7500万人が保有する資産とほぼ同じだったという。8人のうち米国人は6人。また、トップ10の大企業の収益の合計は、下位180の貧しい国々の収益以上だという。一方で米国の新大統領は、雇用を取り戻し、国境を回復し、富を取り戻すと米国第一主義を就任演説で述べた。
ぶつぶつと不満を言いながら不機嫌に仕事をしている人を見るのは気分が良くない。それが身近な者であればなおさらである。嫌々やっているようでは仕事の能率も上がるはずがない。どうせやるなら、何事も前向きに嬉々としてやろうではないか。上機嫌で仕事をする者の周りには自ずと支援者や協力者が集まってくるに違いない。
(6/1付朝日新聞「折々の言葉-鷲田清一」から)『この国は、成長という過去の夢を再び追うべきでなく、成熟を旨とする国として再生すべきだと、雑誌「広告批評」を主宰したコラムニストは言う。別品とは普通の物差しでは測れない優れもの。主流ではないが、時を経ると、「どちらが一位であるかわからないような状況」の生じる可能性があるものだと。「成長から成熟へ」より。』
先週、安倍総理は消費税の増税を新判断により再延期すると発表したが、「別品」という判断は視野にないのだろうか。
先週の憲法記念日のクイズ。「国民は憲法を守らないといけないか?」正解は×だという。「明日の自由を守る若手弁護士の会」は、憲法を楽しく学ぶ催しを全国各地で続け「憲法カフェへようこそ」を出版した。なぜ×が正解なのか。著書によると、法律は国民が守らなければならないが、憲法は違う。憲法は、国民が首相や大臣、国会議員などの為政者に守らせる約束事。作用する向きが正反対なのだ。憲法には政治権力がしていいこと、いけないことが書いてある。権力を憲法で縛り、暴走を防ぎ、国民の基本的人権を守る。こうした「立憲主義」の思想をもっと知ってほしいと。ちなみに、【憲法の3原則】は、①国民主権②基本的人権の尊重③平和主義【 国民の3大義務】は、①納税の義務②勤労の義務③教育の義務だ。
世界で最も貧しい大統領として知られる南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領(80歳)が初来日している。氏は昨年退任するまで5年間、大統領公邸に住まず、給与の9割を貧しい人々のために寄付し、月額1000ドル(約12万円)ほどで生活した。80年代から今に至るまで、首都郊外の農場で質素な暮らしを続けているという。「お金があまりに好きな人たちには、政治の世界から出て行ってもらう必要があるのです。彼らは政治の世界では危険です。お金が大好きな人は、ビジネスや商売のために身を捧げ、富を増やそうとするものです。しかし政治とは、すべての人の幸福を求める闘いなのです」と。アベノミクスは彼にどう答えるのか?。
国際貧困支援団体オックスファム(本部・英国-非政府組織)によると、世界の富豪上位62人の持つ資産が、世界の人口のうち経済的に恵まれない下位半分(約36億人)の資産総額に等しいとする推計を発表した。
62人の資産の合計は1兆77600億ドル(約206兆円)。推計は、米経済誌フォーブスの世界長者番付など2015年のデータに基づいて行われた。
オックスファムによると、下位半分の資産総額は、2010年は上位388人分、14年は80人分にそれぞれ相当した。オックスファムは、「最も裕福な人とその他の人々の差が急速に拡大している」と。
ところで、プーチン(ロシア大統領)の秘密資産は7兆円?との噂の中、米財務省の高官アダム・ズービン氏は、BBC放送で「プーチン氏は資産隠ししてる」と名指し批判していたが、プーチン氏も世界の富豪上位者に入るのだろうか。
先週連日取り上げられたニュースの二つは、格安について考えさせる事件だ。
①1月15日軽井沢スキーバス転落事故により14人が死亡した。激安プランだった。転落事故が起きたのは、深夜に首都圏を出発し、1泊3日行程でスキー場に向かう「夜発」と呼ばれるツアーバスだった。②「CoCo壱番屋」が廃棄した冷凍カツが横流しされた事件。その後の調べで、冷凍カツ以外の廃棄すべきゴミが格安食品として売られていた。
消費者は、1円でも安いものを求めがちだが、安い品とお値打ち品とは違う。運行にも食品管理にも経費は必要だ。消費者が割安と感じるのではなく、売り手側が、激安・格安という商品の裏にはワケがあることを改めて認識した事件だ。
今年最後の名言は、本年永眠された一部の方の言葉を集めました。
☆河上和雄(ロッキード汚職事件-東京地検特捜部長)2月7日逝去(享年81歳)
「群れを飛び出しても生きていけるような人間が集団を作った時、その組織は強くなる。」
☆坂東三津五郎(歌舞伎役者)2月21日逝去 享年59歳
「自分が一生懸命に勉強したときに限り、誰かが力を貸してくれてるなと思うときがあるんですよ。」
☆桂米朝(落語家-人間国宝) 3月19日逝去 享年89歳
「本当に大切な人との出会いは 全ての過去をひっくり返す力を持っている」
☆南部陽一郎(ノーベル賞受章者)7月5日 逝去 享年94歳
「自分では語らない、理論に語らせる」
☆塩川正十郎(元国会議員)9月19日逝去(享年93歳)
「母屋(国の一般会計)でお粥をすすって一生懸命節約をしているのに、離れ(特別会計)ではコドモがすき焼きを食っておる」
☆水木しげる(漫画家)11月30日逝去(享年93歳)
「喧嘩はよせよ、腹が減るぞ」