今週の名言・一言・つぶやき
「ちはやふる神のみ坂に幣奉(ぬさまつ)り斎(いは)ふ命は母父(おもちち)がため (万葉集から:神人部子忍男-奈良時代の防人)」

【口語訳】神の御坂(岐阜・長野県境の神坂峠:東山道最大の難所)に幣(神への捧げ物)を奉り、命の無事を祈る。それは自分のためではない、母と父のために祈るのだ。
「男女」と言うが「女男」とは言わない。「夫婦」と言うが「婦夫」と言わない。呼び方の多くは男性が先だが昔は違った。父母を「母父」と呼び、万葉集にも8例あるという。古代日本は女性を上位とする母系社会だったが、儒教の広まりで男性が重んじられる社会となった。ところで、帝国データーバンクの調査によると、女性社長の割合は8%で岐阜県は全国最下位の5.3%だとか。女性蔑視発言で辞職した森大会組織委員会会長だけでなく岐阜県知事、さらには令和の時代に日本人は万葉集を詠む必要があるのでは。