【合掌】独自の経営哲学を掲げ京セラとKDDIの創業者、78歳で経営破綻した日本航空(JAL)の再建にも尽力した稲森氏が死去(8/24:90歳)。稲盛氏は、「人間として何が正しいか」を基軸とした「京セラフィロソフィー」と呼ばれる独自の経営哲学を持ち、会社経営の目的は「全従業員の物心両面の幸福を追求」と定め「株主より従業員が一番」と断言していた。会社の組織を「アメーバ」と呼ぶ数人ずつの集団に分け、それぞれが事業の計画や目標を立てることで部門ごとの採算を高めたり、社員のやる気を引き出したりする「アメーバ経営」という手法を生み出す。私財を投じて稲盛財団を設立、数多くのノーベル賞受賞者を輩出する京都賞を創設。晩年は、日本の企業の相次ぐ不祥事に「企業人の前に人間として何が正しい行為なのかを根本から考え直すべきだ」と心を痛めていたという。