今西和男は、日本サッカーの元祖ゼネラルマネージャーとも称される。4歳の時広島で被爆しケロイドが残り多くの苛めを受けて、長い間原爆を投下した米国を憎んできた。「自分の足をこんな醜くしやがってって。だが東南アジアに遠征して、日本の植民地化や軍国主義の歴史を憎んでいる人に会った。そして憎み憎まれる人を生む戦争が憎い、という考えに変わりましたね」と。「サッカー選手である前に、良き社会人であれ」と、無名だった森保一・久保竜彦らを発掘、小林伸二や松田浩らの指導者を多々育成し、日本サッカーに育成の礎を築いた男。彼の教えを受け指導者になった者たち、さらに彼らから教えられたプロ選手が日本中にいるという。