【合掌】国鉄の民営化や日米安全保障体制の強化などに取り組んだ、中曽根元総理が101歳で逝去。田中角栄の権力を背景に首相に上り詰め「田中曽根内閣」と呼ばれるなど、政局における立ち振る舞いに一貫性がないと批判を受け「風見鶏」とも呼ばれたが、「今日本で一番必要なのは『風見鶏』だと思う。『風見鶏』は足はちゃんと固定している。体は自由です。だから風の方向が分かる。風の方向が分からないで船を進めることはできない」と。また、自分と向き合う中で、権力に政治家を独善的な道に走らせる側面があることを自覚して「権力の魔性を自戒せよ」との言葉を残した。今の政治家やリーダーが忘れてはならないことだろう。
妻亡き後の独りの朝食はNHKの朝ドラを見ることが習慣となった。そして、朝ドラ100回目の「なつぞら」が先月終了した。今回心に残る台詞をメモしていたがその一つが、冒頭の台詞だ。加えて、主人公なつの祖父役の草刈さんの台詞は「働く人々に響く名言が多かった」。その中から「ちゃんと働けば必ずいつか報われる日が来る、報われなければ働き方が悪いか働かせる者が悪いんだ、そんなとこはとっとと逃げ出しゃいいんだ」「だが一番悪いのは、人がなんとかしてくれると思って生きることだ、人は人を当てにする者を助けたりはせん、逆に自分の力を信じて働いていればきっと誰かが助けてくれるもんだ」と開拓者の人生哲学を語っていた。
「明石家さんま、イチロー、松岡修造の共通点は?」と聞かれ。若い人なら思いつくだろう。答えは、新入社員の理想の上司。(大垣共立銀行〈大垣市〉が、岐阜・愛知・三重・滋賀各県所在の企業255社の2019年度新入社員に調査の結果のトップ3)。昨年に続き連続トップの明石家さんまの理由には、「明るく元気なので楽しく仕事が出来そう」、「後輩の面倒見がよさそう」、「失敗しても笑って励ましてくれそう」等。なお、明治安田生命による「理想の上司」ランキングでは、男性編はお笑いタレントの内村光良、女性編は水卜麻美アナウンサーが共に3連覇を。理由は「親しみやすい」「知性的・スマート」「頼もしい」だとか。
私が定年前職安に勤務してた頃、「企業は人材から人財のことはハローワークへ」とよく名刺に印刷していたものだ。平成になると人材もコストの一部とみなす企業が増えリストラによる退職者が目立つようになった。2度に亘り社員4.1万人のリストラを行い日産を危機から救い、コストカッターの異名を持つ日産のゴーン社長が、役員報酬90億円過少記載の罪で再逮捕された。リストラとは本来、経済環境の変化に応じ、企業が成長を維持し、収益力を高めるために行う事業を再構築すること。再構築で人員の再配置を行うことで、解雇が目的ではなかったのに何時からかリストラ=人員整理とみられるようになった。リストラされた日産社員は今、ゴーン容疑者をどう思う?。
【芸術の秋】法隆寺の再建するなど最後の宮大工と言われた西岡棟梁。代々宮大工の家に生まれた彼は「決して民家を造ってはならない」と言われ、自分の家も他の大工に造ってもらった。納期を気にしたり儲けに走ったりすると仕事が荒れるからとの理由だという。彼は「木にはそれぞれ癖があり、一本一本違う。産地によって、また同じ山でも斜面によって変わる。まっすぐ伸びる木もあれば、ねじれる木もある。材質も、堅い、粘りがあると様々。木も人間と同じ生き物です。いまの時代、何でも規格を決めて、それに合わせようとする。合わないものは切り捨ててしまう。人間の扱いも同じだと思う。法隆寺が千年の歴史を保っているのも、みな癖木を上手に使って建築しているのです」とも言っている。
熱戦の続く甲子園だが、アルプス席の熱中症対策は甲子園名物「かちわり氷」で静脈冷やすことだ。環境省の熱中症環境保健マニュアルによると、首筋や両脇、脚の付け根の前面など「体表近くに太い静脈がある場所を冷やすのが最も効果的」。大量の血液がゆっくり体内に戻っていくためだという。そして、名古屋のホテルが、今夏販売中の新製品。猛暑を乗り切る!-196℃の液体窒素を使用した新感覚かき氷パスタ登場!『桃と紫蘇のクラッシュアイスパスタ』だとか。一度は食べてはみたい。
昭和30年代、日本製品は「安かろう悪かろう」と世界から、どれも三流品と馬鹿にされていた時代。小松万豊は、ソニーのトランジスタラジオをヨーロッパに広め、メイドインジャパンの品質の高さを世界に知らしめた。「ドイツでラジオを売るのは、北極で氷を売るのと同じだ。しかし、それを売るのが営業なんだ」と。もし、小松万豊氏だったら今年の猛暑に如何に語るのだろうか。小学校のプールも猛暑で水温が40℃を超え熱中症の危険性から使用禁止の学校が続出という。子供は何処で夏を過ごせばよいのか。さぞかしアイスクリームの売り上げが好調かと思いきや違うらしい。気温が25℃を超えるとアイスクリームの売り上げが伸びはじめるが、30℃を超えると、かき氷がよく売れるようになるのだとか。例年、都道府県別アイスクリーム売上げ最下位は沖縄県だという。ちなみに22℃になるとビールが売れるらしい。私の猛暑対策は、エアコンと枝豆とビールだ。皆様くれぐれもご自愛ください。
山本玄峰(1961年没)は昭和の傑僧、禅宗の老師。臨済宗妙心寺派の管長となり、後に静岡県三島の龍沢寺の住職。陸軍の反対を押し切って、第二次世界大戦を終戦に導いた、鈴木貫太郎首相と終戦前の会談で山本は、「力で立つ者は力で滅びる。金で立つ者は金で滅びる。徳で立つ者は永遠じゃ。一国の総理になる人は、世の中の善い面も、悪い面も知り尽くした人でなければ勤まらぬから、あなたのように素直な、正直な人には向かないが、こういう非常時こそ、金も名誉も要らぬ尽忠無私の人が居るのです」と。安倍総理、なんと答える?。
動詞の「怒る」「取る」の否定形は「怒らない」「取らない」。それなら「あるの」否定形は「あらない」ではないかと調べた国語研究者がいたが「あらない」の使用例はなかったという。事実や現象がないことを証明する事は難しい。存在が確認出来ないとしていた加計学園関連の記録文書が再調査によって見つかったのは昨年。そして今月、参院予算委員会で、これまで「すべて廃棄した」としていた学園との交渉記録について、資料が残っていたことを理財局長が認めた。ダメでないものは破棄していなかったのだ。文法上「あらない」はないが、検討違いを意味する「あらぬ」という表現は使われる。総理や夫人への「あらぬ疑い」は晴れていない。
働くとは傍(ハタ)が楽になるとよく言われる。日本生産性本部の調査による、今年の新入社員の意識調査によると。「働く目的」では「楽しい生活をしたい」が過去最高を更新(42.6%)し、「自分の能力をためす」は過去最低を更新(10.9%)。「社会に役立つ」も減少傾向(9.2%)。「人並み以上に働きたいか」では、過去最高だった昨年度より減少したものの「人並みで十分」が高い水準を維持(57.6%)。「若いうちは進んで苦労すべきか」では「好んで苦労することはない」が過去最高(29.3%)だった。
ナンテン 花言葉「私の愛は増すばかり」「良い家庭」