今週の名言・一言・つぶやき
「国民的熱狂をつくってはいけない。そのためにも言論の自由・出版の自由こそが生命である。(半藤一利・保阪正康 著「そしてメディアは日本を戦争に導いた」から)」

先月半藤一利氏が亡くなった。彼は戦時中の少年時代「絶対に神風が吹く」と信じていたが、東京大空襲で真っ黒な沢山の焼死体を見て、「絶対」という言葉は死ぬまで使わないぞ、と誓った。その後、彼は著書でも、喋る時でも、「絶対」という言葉を使わなかった。ただ「戦争だけは絶対に始めてはいけない」と。ところで、菅総理が緊急事態宣言で「1カ月でコロナの感染拡大を絶対阻止し」と1月に国民に訴えたが阻止できず、岐阜県も含まれる緊急事態宣言は再延長された。やっぱり絶対は軽々しく使ってはいけないですネ。

今週もなぞなぞを「ブレーキかけても止まらない。バックも出来ない、曲がれない。なのに無事故で休まず働く」ものなあに?  先週のなぞなぞの答えは「象(オゾウニ)」

今週の名言・一言・つぶやき
「鬼はおらん、鬼をつくる心がこっちにある。(仲野良俊:浄土真宗の僧、仏教学者-1988年逝去)」

節分は例年2月3日だが今年は2月2日の今日で、例年より1年早い節分は実に124年振りだとか。古来季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられ、邪気祓い行事で豆まきが行われている。行事が一日早まった邪鬼払い行事は、新型コロナの収束を願う国民の大きな願いでもある。今年の豆まきでは「福は内コロナは外」の声が聞こえる。

「なぞなぞ」を一つ。「鬼がある動物を飲み込んだら、お正月の食べ物になりました。その動物は?」答えは次週。

 

今週の名言・一言・つぶやき
「何かを隠すと、話はどうしても矛盾してきます。(加藤諦三:社会学者、評論家)」

今年の干支は12年ぶりの丑年で60年ぶりの辛丑(かのとうし)だと思っていたら、2021年ぶりの丑だとか。「丑」の文字に二千二十一が隠れているという(下図)。また、郵便局発行の「年賀状」にも隠し文字があるとか。ところで、国会での質問に、正面から答えず、同じフレーズを繰り返し、『「答弁を控える」と100回以上の答弁』。議論を拒むことも隠すことですよね。

  

賀状のくじの番号欄に「うし」と「丑」の文字が多数隠れている

今週の名言・一言・つぶやき
「(?)と(!)がぎゅうぎゅうに詰まっている子供の世界はやがて、(、)と(。)に支配されていく。(まどみちお:詩人-2014年2月永眠 -104歳)

子供の時代は、「?」と「!」が頻繁だったような気がする。「?」と「!」に出会うとワクワク感があった。最近加齢とともに、やる気が失せ、面倒なことは、今日でなくても明日でもと自己弁護する自分がいる。高齢者も「?」と「!」を探す努力が必用だ。「?」不思議なことは何処にでもある。まどみちおの好奇心は老いて益々豊になり長命の元ともなったようだ

今週の名言・一言・つぶやき
ことばぐすりをありがとう おばあちゃん 私が小学五年生の時、おばあちゃんが退院した時に言われた言葉です。(中学3年 清水彩日夏のおばあちゃん『私の折々のことばコンテスト2019(朝日新聞主催)』から)

『私は小学三年生の時に周りの人の言葉に傷つき学校に行きづらくなってしまった事がありました。なのでこの言葉を聞くまで、言葉は人を傷つける「毒」だと思っていました。ですがこの言葉を聞いた時、私の何気ない「大丈夫?」「また来るね」という言葉がおばあちゃんの「薬」になっていたんだと思うととても嬉しかったのを覚えています。それからは言葉は「毒」にも「薬」にもなるという事を頭の片隅に置いて人と話すようになりました。また私の言葉が誰かにとっての「薬」になっているといいなと思います。』清水彩日夏ちゃんのように、毒よりも薬になる言葉を使いたいものだ。

今週の名言・一言・つぶやき
「周りの環境は心の状態によって変わる。心が暗いと何を見ても楽しくない。静かで落ち着いた環境にいれば、心も自然と穏やかになる。(空海[諡号:弘法大師]:真言宗の開祖者)」

四国88カ所お遍路巡りのツアーに参加してきた。コロナ禍で手水場での清めや鐘楼突きは省略、88ヶ寺の本堂と大師堂で合掌し読経の繰り返し。当然ながら、限られた時間でのスケジュールで観光どころではなく次のお寺へと急ぐ9日間で1,400㎞の旅だった。途中330段もあるような階段や長い坂道を同行者の励ましと、弘法大師の分身といわれる金剛杖には「同行二人」の文字のお陰でゴールができた旅だった。「ありがたや行くもかえるもとどまるも我は大師と二人ずれなり(同行御詠歌-三角寺:65番寺の石碑から)」

今週の名言・一言・つぶやき
「仏の嘘をば方便といい、武士の嘘をば武略という。これをみれば、土地百姓は可愛いことなり 。(明智光秀:安土桃山時代の武将)」

人来鳥(ひとくどり)は鴬の異名で、鳴き声の一部が”ひとくひとく”と聞こえるから”人が来る”に掛けて用いられるとか。ところで、ウグイス嬢を端に参議院選挙買収事件で起訴された河合夫妻議員の公判が先週始まった。両人はお金は渡したが買収ではないと無実を主張。若し嘘だとしたら、政治家の嘘は遠略か計略か策略か、いやいや常識か。 裁判での判断が待たれる。

今週の名言・一言・つぶやき
「大丈夫ですよ。終わりがあれば、またいつか始まりますから(タモリ:タレント「”笑っていいとも”の最終回での言葉」)」

コンビニで弁当を購入すると店員さんから「お箸は大丈夫ですか?」と聞かれ「はい」と答えたら箸が付いていなかった。上司が若者に「今晩一杯飲みに行くか?」と誘うと「大丈夫です」と答えて、飲みに来なかったという。大丈夫なら来られるはずだろうと思った上司だが、最近はNOの意味で使う若者が増えているらしい。「明鏡国語辞典第二版」でも、「①安心していられる。任せられる」と「②相手の勧誘などを遠回しに拒否する俗語。そんな気遣いはなくても問題はないの意から、主に若者が使う」と。例文として「おひとついかが?」「いえ、大丈夫です」を挙げている。貴方の大丈夫の使い方は大丈夫ですか?

今週の名言・一言・つぶやき
「人種差別は魂の病だ。どんな伝染病よりも多くの人を殺す。悲劇はその治療法が手の届くところにあるのに、まだ掴み取れないことだ。(ネルソン・マンデラ:南アフリカ共和国元大統領)」

米国で白人警察官が黒人男性の首を膝で抑え続けて死亡させた事件を発端にして広がったデモは世界へ。東京渋谷でも抗議デモがあったとのニュース。デモでは「BLACK LIVES MATTER(黒人の命も大切だ)」「人権を守ろう」「差別をやめよう」などのプラカード。ところで、クレヨンや色鉛筆に有った「肌色」は無くなり、最近「薄橙色」又は「ペールオレンジ色」と呼ぶそうだ。近年、保育園・小学校などで外国人も見るようになった。人種・個人差・日焼けの度合で肌の色は異なるのに特定の色を「肌色」と規定することはおかしいことから、色鉛筆は平成12年、クレヨンと絵の具は平成19年から、肌色を無くしたとか。ネルソン氏は「生まれたときから、肌の色や育ち、宗教で他人を憎む人などいない。人は憎むことを学ぶのだ。もし憎しみを学べるのなら、愛を教えることもできる。愛は、憎しみに比べ、より自然に人間の心にとどく」の言葉も残した。

今週の名言・一言・つぶやき
「酒なくて何の己(おのれ)が桜かな(落語「長屋の花見」から)」

新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け国も岐阜県も不要不急の外出自粛を求めている。感染のリスクが高まる3条件「密閉、密集、密接」がそろう場所に行かないようにと。ただ、散歩などは構わないとのこともあり、飛騨川公園(下呂市)の桜を観に行ってきた。桜は下向きに花を付け、どうぞ観てくださいとばかりに満開だった。マスク姿の下往く人々を楽しませてくれる桜。多くの桜は下向きに咲くそうだが、下向きに咲く理由は、花がついている柄が細くて長いため重力に引っ張られて、柄が下に曲がっていたからでだとか。今年は、花見客が少なく桜の花がさみしく風に揺れていた。