今週の名言・一言・つぶやき
「パンさえあれば、たいていの悲しみは堪えられる。(セルバンテス :ドン・キホーテの著者)」

無料で食事が出来る「子供食堂」のニュースを見ることがあるが、多くは月に1回程度の開催となっている。しかし、奈良県の「まるかつ食堂」は無料で食事を提供している。「お金がないときは、コソット店長に相談してください。お代は出世払いでも無料でもいい」と、次のような貼り紙があるそうだ。自分が店主だとしたら「売名行為だと受け取られはしないか、普通のお客様に迷惑がかかるのではないか」等「できない理由」「やらない理由」を考える人が多いかもしれないが、例え売名行為であっても各町にこんな食堂があったら嬉しい。

今週の名言・一言・つぶやき「人間の価値のひとつに恥というものがあり、恥ある人間は容易に罪悪に落ちず。「ユダヤの諺」より」

かつて三菱財閥の創始者の岩崎弥太郎が旧大名家からカネを借用した時、借用書に「何時何時までに返済する、もし約束を違えた時はお笑いください」と書いていた。「お笑いください」は明治以前、岩崎の借用書に限らずよく書かれていた言葉だという。当時は他人に笑われたり後ろ指を指されたりすることを極端に恐れ、恥を知る人間にとって、名を汚す事は死ぬことよりも辛いものだった。司馬遼太郎によれば「人に笑われまい」という日本人の「恥の文化」は古く、このおかげで千年以上も社会が保たれてきたという。しかし昨今、国会や財務省では恥をどう考えているのだろうか。

今週の名言・一言・つぶやき「ネコは絶対的な正直さを持っている。(アーネスト・ヘミングウェイ:ノーベル賞作家)」

ヘミングウェイは愛猫家で6本指の猫を飼い、多指症であるこの猫を幸運を呼ぶ猫と信じ、とてもかわいがっていたという。ところで、米国ロードアイランド州の老人ホームに、オスカーと言う猫が飼われている。この猫は特殊能力があるのか、病室を巡回中に特定の患者の横で丸くなることがあり、オスカーが添い寝した患者は、なぜかその数時間後に息を引き取るという。今までに50件近くの死期を正確に予測しており、施設は「オスカーが添い寝している患者を見つけたら、家族を呼び寄せる」という。

今週の名言・一言・つぶやき「茶は是(これ)眠りを釣る釣り針。 醒睡笑(笑い話本)から」

「醒睡笑」とは江戸初期の笑い話本で、お茶をいただくことは、睡魔に負けないために最良の方法であることの例えだが、現代は眠気覚ましにはコーヒーを飲む人が多いだろう。ところで、コーヒーでバスを走らせるプロジェクトが英国で始まっているという。石油燃料の代替物といわれているバイオ燃料だが、大量に飲まれるコーヒーの出し殻のゴミがバイオ燃料になるという。ロンドン交通当局と英国企業はすでに6,000リットルのコーヒーオイルを抽出していて、これをディーゼル燃料と混ぜ合わせれば、ロンドンのバスが1台、1年間走行できるだけのエネルギーを確保できるという。

今週の名言・一言・つぶやき『「あてにしない、期待しない、あきらめる」。これが僕の信条。こう考えると他人だけでなく、自分に対して過剰な期待を持たないし、できなかったときのショックも小さい。(色平哲郎:医師)』

医療行為は権力。医者が何気なく言ったことも、相手にはプレッシャーや命令として伝わる。医者である前に人間であることがと問われている。「隠さない、逃げない、ごまかさない」と色平哲郎氏。彼は、東京大学中退後、世界放浪を経て医師になることを決意。京都大学医学部卒。1990年JA長野厚生連佐久総合病院に就職。95年タイ政府から表彰。1998年から南相木村診療所長として10年間地域医療に従事。長野県を日本一の元気な長寿国にし、老人医療費は日本一安く「ぴんぴんころり」の聖地とも。

金木犀 花言葉 高潔な人、謙遜

今週の名言・一言・つぶやき「つり鐘は、聞き手のいかんによって、異なった音色を出す。(鈴木文史朗:ジャーナリスト)」

今年の漢字は「金」が選ばれた。リオ五輪の金メダル、イチローの3000本安打の金字塔、ピコ太郎の金色衣装、舛添前都知事の金の問題等々が理由だという。金は「キン、カネ、コン」だが、カネと言えば除夜の鐘はもうすぐです。除夜の鐘をあるお寺さんは、大晦日の22時30分から撞き始めるそうです。一定の間隔で撞き続け、108回目がちょうど午前零時になるようにしているといいます。1時間半かけて除夜の鐘を撞くわけです。それを聴いている人は、一声響くごとに、過ぎし一年を想うことでしょう。そして、108回目を聴いて迎える元旦に、どんな想いを託すのでしょうか。

今週の名言・一言・つぶやき「心は誰にも見えないけれど、心遣いは見える。思いは見えないけれど、思いやりは、誰にでも見える。(宮澤章二:詩集「行為の意味」から)」

『あなたの心はどんな形ですかと、人に聞かれても答えようがない。自分にも他人にも心は見えない。けれど心遣いは見えるのだ。それは、人に対する積極的な行為だから。同じように胸の中の思いは見えない。けれど思いやりはだれにでも見える。思いやりの気持ちを持っていても行動に移すことはなかなか難しい。だけど、その気持ちは行為になってこそ初めて意味があるということに気づいてもらいたい。』と、詩人の宮澤章二さん

今週の名言・一言・つぶやき「若いときに放縦(ほうじゅう)すぎると心に潤いを失い、節制しすぎると融通がきかなくなる。サント・ブーヴ(仏:文芸批評家)」

人間には、潤いが大切である。閏「うるう」という読みは、閏と潤を混同して「うるおう」という読みがなまったものだという説もあるようだ。ところで、閏年に開催される五輪が閉会した。日本にとって毎日がメダルのリオ五輪だったが、今回リオ五輪では公開プロポーズを行うカップルが続々と出没したようだ。かつてイギリスでは、4年間のうちでこの閏日にだけ、女性から男性へのプロポーズが伝統的に公認され、男性はそれを断ることはできないとされていたそうだ。婚活中の貴方、知ってました?。4年後の2月29日まで待てますか?。

今週の名言・一言・つぶやき「時間は待つすべてを心得ている人に扉を開く。(中国のことわざ)」

先週、大混雑する「伊藤若冲展(東京都美術館)」を観てきた。超絶技巧で極彩色の超細密画の華麗な作品に感動する一方で、我が人生で最大の待ち時間となる230分待ちの列に並び、待ちくたびれ感が増す一日でもあった。ところで、オバマ大統領が今週被爆地の広島を今週訪れるという。米大統領には、待ちくたびれでなく待ち望んだと言われる「扉を開く」言動に期待したい。
以下『東京新聞(5/12付け筆洗から)『ヘレン・ケラーは1984年の秋、広島を訪れた。見ることも聞くこともできぬ彼女は、原爆ドームを見ることも、被爆者の声に耳を傾けることもできなかった▼だが、1人の男性が彼女の手を自分の顔に導き、触れさせた。その顔に原爆が刻んだケロイドの感触が、「戦争の早期終結に寄与した」と米国が主張する核兵器の真の姿を、ヘレン・ケラーにまざまざと伝えたのだ▼この逸話をもとに長崎の詩人・志田昌教さんは、こんな詩を書いた。<視覚も聴覚も失ったヘレンにとって/触れることが世界を知る唯一の術(すべ)であった/そしてヘレンの細いゆびさきは/健常者の目や耳の感覚を超えて/人類の不条理をあまねく読み取った…>▼<目はあっても何も見ることができず/耳はあっても何も聞くことのできない/束の間の繁栄に執着するだけの/わたしたちの罪を受け止めるように/ヘレンのゆびさきは不条理と対峙する…>(『脱原発・自然エネルギー218人詩集』)▼米大統領による初の被爆地訪問だが、米政府の説明によると、被爆者と会う機会を持つかどうかは未定だという▼しかし米大統領は、その指で核兵器の発射ボタンを押すこともできる。だからこそ、ゆびさきで原爆の傷痕にじかに触れ、核の不条理を読み取ってほしいのだ。』

今週の名言・一言・つぶやき「心が変われば態度も変わる。態度が変われば行動も変わる。行動が変われば習慣も変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる。(ヒンズー教経典から)」

今年の新語・流行語大賞は「爆買い」と「トリプルスリー」だったが、朝日新聞「ひととき欄」に次の声があった。『私は脳梗塞で左半身まひの要介護3である。夫は高齢者である。介護は専門家にしていただく道を選んだ。/老人ホームに入居して1年が過ぎ、実際に生活してみて、住み心地は介護職員さん次第だということが分かってきた。/できないことが多いので、介護職員さんの手を借りることが多い。必然的に「すみません」「ありがとう」「お願いします」といった言葉が多くなる。/この老人ホームに「とんでもございません」が口癖の職員さんがいる。/こんなことまでお願いして申し訳ないと恐縮しているので、「とんでもございません」と言ってくださるとホッとする。/「とんでもございません」とは、実に心地よい言葉である。この殺伐とした世の中、少しの親切にお礼を言われてこう答えたら、世の中はきっと明るくなるだろう。/今年も流行語大賞が発表されて話題になったが、「とんでもございません」が大賞になったらいいな、と夢見ている。』と。