今週の名言・一言・つぶやき
「有情活理(根岸秋男:明治安田生命保険社長)」

明治安田生命保険-根岸社長の座右の銘は「有情活理」。「どんなに理屈が正しくても情が無ければ人は動きません。情があることで理は活きるのです。日本社会では “情” は絶対に大切。でも “情” だけだと、なれあいや惰性になってしまう。継続的な発展をするには “理” が必要です」と。自民党総裁選挙で党員や議員は、情と理どちらに重きを置くのだろうか。

今週の名言・一言・つぶやき
「人の心にはいろんな穴が開いているんだな。埋められない穴、埋められる穴、埋めたくない穴。そして、人と人が助け合おうとすると時に、それを阻む穴……(「それでも、陽は昇る」真山仁著から)」

この小説は、神戸と東北 二の被災地をつなぐ震災三部作の完結編。阪神淡路大震災で被災し妻子を亡くした男が、東日本大震災の被災地小学校へ応援教師として赴任。その後、NPO法人「震災伝承プロジェクト」の活動に奮闘。震災で起きたことを語り継ぐ活動を通じて、被災地復興の物語。震災後の人々にふりかかる傷、苦痛に一番必要なものが何かをこの小説は語る。著者は、復興については成功談だけでなく「”失敗”を伝えていくことの必要性、災害経験者が伝えられる何よりの有益な情報は”失敗談”」だと語る。

今週の名言・一言・つぶやき
「悔しがればいい、泣けばいい、喜べばいい。それが人間だ。(松岡修造:タレント、スポーツ解説者、元プロテニス選手)」

東京五輪は閉幕したが沢山の涙があった。嬉し涙、悔し涙、感動の涙があった。ところで、涙には味があるという。涙の味は交感神経が働いているのか、副交感神経が働いているのかによって味が変わるという。「悔しい・腹が立ったきは、交感神経が働き、塩辛くしょっぱい味。嬉しい・悲しいときは、副交感神経が働き、水っぽく甘めの涙」だとか。貴方の涙は、塩辛かったそれとも甘かった?

今週の名言・一言・つぶやき
「”叱る”と”褒める”というのは同意語だ。情熱や愛情が無いと、叱っても、ただ怒られているというとらえ方をする。(野村克也:元プロ野球選手・監督)」

『部下を指導するのは難しい。「怒っているのではない。叱っているんだ。」と、勘違いをされないように指導してきた。選手にうまくなってほしい、成長してほしいから、相手のことを考え、愛情を持って叱る。その場の感情で怒鳴ったりしていないか、いつも反省していた。怒られているのでなければ、説得力があるはずだ』と野村監督。

今週の名言・一言・つぶやき
「目から汗が出た(高見山大五郎:元関脇、東関親方)」

大相撲名古屋場所が開催中、外国人力士の活躍が目立っているが、初めての外国人力士として、様々な苦労を乗り越えた高見山。辛い股割稽古の際に涙し、「目から汗が出た」と。長いもみあげ、ジェーシーの愛称で相撲ファン以外にも絶大な人気があった。引退後、親方になると、東関部屋に「十の心」という標語を掲げた。①おはようという親愛の心②はいという素直な心③すみませんという反省の心④どうぞという謙譲の心⑤私がしますという奉仕の心⑥ありがとうという感謝の心⑦おかげさまでという謙虚な心⑧お疲れさんという労(いたわ)りの心⑨なにくそという忍耐の心⑩嘘をつくなという正直な心

今週の名言・一言・つぶやき
「悪口ってやつはな、いわれているほうがずっと楽なもンだ。いってる人間のほうが傷つく。被害者と加害者と比較したらな、被害者でいるほうがずっと気楽だ。加害者になったらしんどいもンだ。だから悪口はいわンほうがいい。(田中邦衛「北の国から‘98時代」)」

【合掌】「飾らない人、誠実な人、律義な人」「木訥な語り口」「富良野で一番田舎っぽい人」の田中邦衛さんが老衰のため88歳で逝った。以下、関係の深かった人達の送る言葉。☆倉本聰(脚本家)「彼の芝居は、本人はとても悲劇的なのに端から見ているとなんともおかしくなる。これが彼の神髄だと思う。情けなさの中に詩がある」☆山田洋次監督「善良が服を着て歩いているような人。一緒にいるだけで楽しい気持ちになるすてきな人。あんな俳優が、あんな日本人がいたことを誇りに思う」☆吉岡秀隆(俳優)「今は邦衛さんの笑顔しか思い浮かびません。自分の覚悟の小ささとあなたの大きな優しさに涙しかありません」

今週の名言・一言・つぶやき
「順境は春の如し。出遊して花を観る。逆境は冬の如し。堅く臥して雪を看る。春は固(もと)楽しむ可し。冬も亦(また)悪しからず。(佐藤一斎:美濃国岩村藩出身の儒学者。1859年没)」

【口語訳】順境はあたかも麗かな春の日に外出して花を観るようなものだ。逆境は意のままにならぬのだから、寒い冬のようなもので、閉じこもって雪を眺めているようなものである。春は楽しむが宜しい、然し冬も悪くない。ところでコロナ禍での「緊急事態宣言」対象地に岐阜県も含まれました。今、飛騨では名実ともに閉じこもって雪を眺める日々です。皆さんはどうお過ごしですか。早く「出遊して花を観たい」ものです。

今週の名言・一言・つぶやき
「(?)と(!)がぎゅうぎゅうに詰まっている子供の世界はやがて、(、)と(。)に支配されていく。(まどみちお:詩人-2014年2月永眠 -104歳)

子供の時代は、「?」と「!」が頻繁だったような気がする。「?」と「!」に出会うとワクワク感があった。最近加齢とともに、やる気が失せ、面倒なことは、今日でなくても明日でもと自己弁護する自分がいる。高齢者も「?」と「!」を探す努力が必用だ。「?」不思議なことは何処にでもある。まどみちおの好奇心は老いて益々豊になり長命の元ともなったようだ

今週の名言・一言・つぶやき
「縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない(歌手中島みゆきの「糸」から)」

小学3年生の頃中島みゆきが、いけない言葉を口にして、父から「刃物で切った傷なら薬で治せるけれど、言葉で切った傷につける薬はない」と叱られた。それから「切る言葉があるんなら、治す言葉があるんじゃないか」と思ったという。人を傷つける言葉の恐ろしさを教えられて育った彼女。宇佐美毅氏(日本文学者)は、彼女の歌が長く広く愛される理由に「歌詞には強さ、重みがあり、人生について深い問いかけをどの曲にも込めているので、時代や世代に左右されずに心に響き、後々まで印象を残す。だからいまも歌が生き残っているんです」と言う。

今週の名言・一言・つぶやき
ことばぐすりをありがとう おばあちゃん 私が小学五年生の時、おばあちゃんが退院した時に言われた言葉です。(中学3年 清水彩日夏のおばあちゃん『私の折々のことばコンテスト2019(朝日新聞主催)』から)

『私は小学三年生の時に周りの人の言葉に傷つき学校に行きづらくなってしまった事がありました。なのでこの言葉を聞くまで、言葉は人を傷つける「毒」だと思っていました。ですがこの言葉を聞いた時、私の何気ない「大丈夫?」「また来るね」という言葉がおばあちゃんの「薬」になっていたんだと思うととても嬉しかったのを覚えています。それからは言葉は「毒」にも「薬」にもなるという事を頭の片隅に置いて人と話すようになりました。また私の言葉が誰かにとっての「薬」になっているといいなと思います。』清水彩日夏ちゃんのように、毒よりも薬になる言葉を使いたいものだ。