「私の折々のことばコンテスト」(朝日新聞社主催)最優秀賞:瀬戸くるみさん(さいたま市立大宮八幡中1年)から。
『「おばあちゃん、この人百歳だって。」96歳のおばあちゃんになにげなく言ってしまった言葉。テレビでは百歳のおばあちゃんが元気に肉をもりもり食べて、シャキシャキ歩いている。それを見て咄嗟に出てしまった言葉。あっマズイ。おばあちゃん、傷つけちゃったなあ。◆そんな時、おばあちゃんはこの言葉を返してきた。それもかなり強い口調で。私は胸をぐっとつかれた。◆おばあちゃんは、自分が寝たきりで、もう動けないことをちゃんと受け入れて生きている。そして、「わたしゃ口の達者さは百歳に負けておらんよ。」とニカッと笑って見せてくれた。』
『おばあちゃんが忘れても、私は一生忘れない。◆物知りでおもしろくて、色んな話をしてくれる大好きなおばあちゃん。◆「自分は自分」ということを、わかっているつもりでも不安になることがあります。おばあちゃんに言われて「やっぱりそうだ。それでいいんだ」と。おばあちゃんはこのことを忘れているかもしれないけれど、私には一生忘れられないことばです。』