日の光を籍(か)りて照る大いなる月たらんよりは、自ら光を放つ小さき燈火(ともしび)たれ (森鴎外 小説家)
自殺するのは動物では人間だけというが、昨日ホタルイカの身投げを見に行ってきた。幻想的なホタルイカの身投げは、富山の春の風物詩。春の新月の時、海が満潮を迎える頃新月の暗闇の中で次々と身投げをするホタルイカ。今生の別れを告げるがごとく放たれた青い光が、海岸を幻想的に彩るという。残念ながら朝4時まで粘ったが見られなかった。森鴎外は「日の光を籍(か)りて照る大いなる月たらんよりは、自ら光を放つ小さき燈火たれ」と言っているが、人間卒業時にはホタルイカのように自ら光を放つものを残して死にたいものだ