今週の名言・一言・つぶやき
「命というものは、はかないからこそ、 尊く、厳かに美しいのだ。(トーマスマン:小説家、ノーベル文学賞受賞)」

今夏、盆を挟んで身近な人が3人逝った。お盆は静かに手を合わせ亡き人を憶うことでもあると檀那寺の住職は言う。死んでいく人は、何か滅びざるものを残していく。親が死ぬとき滅びないものを子供の胸へ残していく、親に限らず死んでいった人が置いていったものは不滅だと。

中原中也「春日狂想」から『愛するものは、死んだのですから/たしかにそれは、死んだのですから/もはやどうにも、ならぬのですから/そのもののために、そのもののために/ 奉仕の気持ちに、ならなけあならない(ならなきゃならない)/ 奉仕の気持ちに、ならなけあならない』

今週の名言・一言・つぶやき
「花のつぼみは春を呼ぶ人の笑顔は幸を呼ぶ。(孫正義:実業家、ソフトバンク創業者)」

先週「相手を鬼と見る人は、自分もまた鬼である」の言葉を紹介したが、この逆をいっている人がいる。42年ぶりに全英女子オープンを制覇、日本人史上2人目のメジャーVを飾ったプロゴルファー渋野日向子さんだ。プレー中にも笑顔を見せ、ファンと交流することから「笑顔のシンデレラ」と呼ばれる。高校時代までは、怒りやいらだちをよく顔に出していたが、プロ転向後、そうした感情を出すとスコアを落とすことに気づいた。「それを出してしまうと、ボギーにつながる」。だから、いつも笑顔を心がける。内心はつらく、陰で悔し涙を流したこともしょっちゅうだった。でも、「笑っていれば何とかなるかな」と彼女は言う。笑顔は世界の共通語だとも。

今週の名言・一言・つぶやき「相手を鬼と見る人は、自分もまた鬼である。(曽我量深:1971年没、真宗大谷派の僧侶、元大谷大学学長)」

一昨日義母の三回忌を行った寺の掲示板法語に記載されていた言葉である。昨今は自分ファーストの時代。人はつらい目に遭うとやり返して解決しようと自分が鬼になったりすることがある。他人を攻撃するのは、辛さを受け入れられない、自分に自信がないから、自分の弱さを隠すために、攻撃しているからではないかと、曽我量深さんは言っている。そういえば私の中にいる鬼には、高齢化とともに呆けて欲しいものだ。

今週の名言・一言・つぶやき
「志を立てるのに、老いも若きもない。そして志あるところ、老いも若きも道は必ず開けるのである。(松下幸之助:パナソニック創業者)」

梅雨明けと同時に酷暑がやってきたが、1970年の大阪万博で、松下電器の松下館は大人気で、入場に2時間ほどかかった。酷暑の日、パビリオンの行列に76歳だった松下幸之助が並んでいたので、係員は「会長こちらへ」と、行列から出そうとしたら、「いやいや君こんな暑い日に並んでるお客さんに何かしたい。それには並んでみなければ分からない」と。その結果、松下幸之助は日傘の代わりになる紙製の帽子を作り、行列の人に配ったという。クールビズの仕掛け人、小池都知事が、今度は「かぶる傘」を提唱、五輪への「暑さ対策」は定着するだろうか。